大田区の補助金を調べると、「大田区には太陽光・蓄電池の独自補助金はない」と書かれた記事をよく見かけます。
結論からお伝えすると、この情報は正確ではありません。
たしかに大田区に太陽光・蓄電池「専用」の補助制度はありません。しかし「大田区住宅リフォーム助成事業」の対象工事に、太陽光発電システムと蓄電池システムが含まれています。工事費用の10%・最大20万円が戻ってくる制度です。
東京都の助成と組み合わせると、太陽光5kW+蓄電池12kWhのモデルケースで合計200万円まで狙えます。
ただし大田区の制度には「区内に本社がある業者の施工に限る」「都も区も工事前の申請が必須」という、他区にはない強いルールがあります。
「区独自なし」と思い込んで20万円を取りこぼすか、ルールを押さえて満額を取りにいくか。大田区は「知っているかどうか」で差がつく区です。
1. 【結論早見表】大田区で使える太陽光・蓄電池・V2Hの補助金一覧(2026年7月時点)
まずは全体像です。
大田区にお住まいの方が太陽光・蓄電池・V2Hで使える補助金は、以下の表がすべてです。
| 制度(実施主体) | 金額 | 申請タイミング | 状況 |
|---|---|---|---|
| 東京都:太陽光(既存住宅) | 3.75kW以下は15万円/kW(上限45万円)・3.75kW超は12万円/kW | 工事前に事前申込 | 受付中 |
| 東京都:蓄電池 | 10万円/kWh(DR実証不参加時の上限120万円/戸) | 工事前に事前申込 | 受付中 |
| 東京都:V2H | 機器費等の1/2(上限50万円)。EV等所有+太陽光設置で全額(上限100万円) | 工事前に事前申込 | 受付中 |
| 大田区:住宅リフォーム助成(太陽光・蓄電池) | 助成対象額の10%(上限20万円) | 着工前に事前申込 | 受付中 |
| 大田区:エネファーム設置助成 | 新規20万円・更新10万円(値引き方式) | 購入前にLINEでクーポン取得 | 受付中 |
| 国:DR補助金(蓄電池) | 最大60万円 | ― | 終了(2026年5月) |
| 国:ZEH補助(既存改修) | 蓄電池を含む断熱改修が対象 | 公募期間内に申請 | 実施中(断熱改修とセットが条件) |
| 国:CEV補助金(V2H・EV) | V2H・EV等(機器・車種による) | V2Hは発注前にオンライン申請 | 受付中(2026年7月17日開始) |
金額の主役は東京都です。太陽光5kW+蓄電池12kWhを設置するモデルケースなら、東京都だけで180万円(太陽光60万円+蓄電池120万円)。
ここに大田区の住宅リフォーム助成の上限20万円が加わり、合計200万円という水準になります。
一方で、2026年5月まで使えた国のDR補助金(最大60万円)はすでに終了しています。
「国+都+区で最大○○○万円」と国のDR補助金を合算した古い記事がいまも残っていますが、2026年7月時点では申請できません。この記事では、いま実際に申請できる制度だけで数字を組み立てます。
補助金の合計額は「単純な足し算」にならないケースがあります(併用時の減額ルール)。詳しくは本記事の5章で解説します。
2. 大田区の助成|「住宅リフォーム助成事業」に太陽光・蓄電池が入っている
大田区の補助金でいちばん誤解が多いのがここです。
大田区には「太陽光発電補助金」「蓄電池補助金」という名前の制度はありません。
そのため「大田区には区独自の補助金がない」と紹介されがちです。
しかし実際には、「大田区住宅リフォーム助成事業」の助成対象工事一覧に、太陽光発電システムと蓄電池システムの設置が掲載されています。
脱炭素社会への対応を目的とした工事として、令和7年度から対象に加わり、令和8年度も継続しています。
見つけにくいのには理由があります。制度名に「太陽光」「蓄電池」の文字が入っていないうえ、担当も環境系の部署ではなく建築調整課。
「大田区 太陽光 補助金」と検索しても制度名がヒットしにくい構造なのです。
令和7年度に対象へ加わったばかりということもあり、古い情報のまま「区独自なし」と案内しているサイトが残っています。
制度の基本|工事費用の10%・上限20万円
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 大田区住宅リフォーム助成事業(令和8年度) |
| 助成額 | 助成対象額の10%(1,000円未満切捨て・上限20万円) |
| 助成対象額 | 「区が定める標準工事費の合計」と「総工事費用(税抜)」のいずれか低い額 |
| 事前申込(仮申請) | 2026年4月1日〜2027年1月29日 ※工事開始前(足場設置も工事に含む) |
| 助成申請(本申請) | 2027年3月19日 午後5時まで(工事完了後) |
| 施工業者 | 大田区内に本社を置く中小事業者1社による工事に限る |
| 予算 | 予算上限に達した時点で受付終了 |
太陽光・蓄電池の助成額を計算するときの「標準工事費」は、次のように定められています。
| 対象工事 | 標準工事費 | 10%換算 |
|---|---|---|
| 太陽光発電システムの設置 | 50万円/kW | 5万円/kW相当 |
| 蓄電池システムの追加 | 10万円/kWh | 1万円/kWh相当 |
たとえば太陽光4kWなら標準工事費は200万円。
その10%=20万円で、太陽光4kW以上なら上限の20万円に届く計算です。
蓄電池は太陽光ほど単価が高くないため、蓄電池側だけで上限に届かせるのは難しい設計ですが、太陽光と同時に設置すれば標準工事費が積み上がり、上限20万円を確実に取りにいけます。
最大の注意点|「大田区内に本社がある中小事業者」の施工に限られる
大田区の助成でもっとも重要な要件がこれです。
- 区内に主たる事業所(本社)がある中小事業者・個人事業者1社による工事であること
- 他の市区町村に本社がある事業者の「大田区内の支店」による工事は対象外
- 区内に本社がある事業者でも、区外の支店に頼んだ場合は対象外
- 見積書・請求書・領収書を1社で発行できる単独契約であること
つまり、東京都全域で営業している大手や区外の業者に頼むと、都の助成は受けられても大田区の20万円は受けられません。
「区の20万円を取りにいくなら区内本社の業者」「都の180万円を軸にするなら業者は自由」という、大田区ならではの使い分けが生まれます。
業者選びへの影響は7章で詳しく整理します。
そのほかの要件と知っておきたいポイント
助成対象工事は「A工事」「B工事」の2区分に分かれており、それぞれ別の区分として1回ずつ申請できます。
太陽光・蓄電池を含むリフォーム工事は総工事費10万円(税抜)以上が条件のA工事側です。
過去にA工事で助成を受けた住宅でも、B工事の枠が残っていれば別のリフォームで申請できる、
という建付けです。
実務面では、次のルールも押さえておきましょう。
- 見積書の内訳:対象工事の項目ごとに単価・数量・金額の記載が必須。金額のない工事は助成対象になりません
- 追加工事:事前申込後に見積書にない工事が発生する場合は、あらかじめ住宅相談窓口へ連絡。連絡なしの追加分は助成金の増額が認められません
- 受付票:事前申込後に区から送られてくる「受付票」は本申請時の本人確認に必要です。業者による代理申請でも使うため、なくさず保管を
- 工事写真:「工事前」は事前申込時、「工事前・工事中・工事後」の3点セットは本申請時に、対象工事の箇所ごとに提出します
- 機器要件:太陽光はJETPVm認証相当またはIECEE-PV-FCS参加認証機関の認証製品。蓄電池はSIIが国のZEH補助事業の対象機器として登録したもの
- 対象者:2026年1月1日から助成決定日まで対象住宅に継続して居住する区民で、住民税等の滞納がないこと。工事区分ごとに1回限り
- 子育て世帯の特例:中学生以下の子どもがいる世帯は、事前申込時に区外在住でも、本申請までに対象住宅へ転入・住民登録すれば対象になり得ます(大田区に引っ越してリフォームする世帯への優遇)
- 着工前写真:事前申込時に「工事前の現場写真」の提出が必須。撮り忘れると助成対象外になります
- 執行状況の公開:2026年9月ごろから区ホームページで予算の執行状況が掲載される予定です。秋以降に検討する方は残枠の確認を
逆に、次のようなケースは対象外です。
所有している賃貸用アパート等の改修、塀・庭・車庫など建物本体に付属しない工事、新築・建替え・全面改築や増築に伴う工事(子育て世帯は一部例外あり)、建築基準法などの関連法規に違反する物件。
申請・相談の窓口は、大田区の住宅・空家相談窓口(建築調整課住宅政策担当内)です。
制度の細かい判断に迷ったら、契約前に電話で確認するのが確実です。
出典:大田区「住宅リフォーム助成事業」(令和8年度の事業案内パンフレットに対象工事一覧・標準工事費の記載があります)
エネファームは別制度|LINEクーポンで新規20万円の値引き
家庭用燃料電池(エネファーム)については、リフォーム助成とは別に「家庭用燃料電池(エネファーム)の設置助成」があります。
新規設置20万円・更新設置10万円ですが、方式が独特で、助成金の振込ではなく購入時の値引きです。
大田区資源環境部の公式LINE「おおた環境なび」を友だち追加して割引クーポンを取得し、取扱事業者に提示して使います(区のCO2削減事業への参加表明も必要)。
エネファームの助成は住宅リフォーム助成事業とは別の制度なので、太陽光・蓄電池でリフォーム助成を使う年でも、エネファーム側の値引きは別枠で利用できます。
なお、エアコンや冷蔵庫など省エネ家電の買い替えは、区の制度ではなく東京都の「東京ゼロエミポイント」(販売価格からの直接値引き)が受け皿です。
出典:大田区「家庭用燃料電池(エネファーム)の設置助成」/大田区「省エネ・再エネ設備や機器の導入等に関する補助制度(家庭向け)」
3. 東京都の補助金が本命|太陽光・蓄電池・V2Hの金額と要件
金額のベースになるのは東京都の助成です。
大田区民もすべて対象で、業者の所在地の制限はありません。
太陽光発電|既存住宅は15万円/kW(上限45万円)から
| 住宅 | 出力 | 助成額 |
|---|---|---|
| 既存住宅 | 3.75kW以下 | 15万円/kW(上限45万円) |
| 3.75kW超 | 12万円/kW(助成対象経費が上限) | |
| 新築住宅 | 3.6kW以下 | 12万円/kW(上限36万円) |
| 3.6kW超 | 10万円/kW |
既存住宅の場合、
- 3kWで上限の45万円に到達し
- 3.75kWを超えると単価12万円/kWで上限が外れるため
- 4kWなら48万円・5kWなら60万円と再び伸びていきます。
大田区のリフォーム助成(5万円/kW相当)を重ねると、この「3〜3.75kWの伸び悩み」がならされて、3kW=60万円、4kW=68万円、5kW=80万円と、容量を増やすほど合計額がきれいに増えていきます。
陸屋根の住宅には架台設置経費(既存戸建10万円/kW)・防水工事経費(18万円/kW)の上乗せもあります。
また、既設太陽光のパワーコンバーター更新にも助成(機器費等の1/2・上限10万円)があり、こちらは事前申込不要で、2023年1月31日までさかのぼって申請できる珍しい制度です。
都の受付日程は、太陽光・蓄電池とも事前申込が2026年5月29日に、交付申請兼実績報告が6月30日に始まっています。
年度内の締切に追われる区の制度と違い、都は複数年度にまたがる長い実施期間が設定されていますが、予算到達による早期終了の可能性は常にあるため、方針が固まったら早めの事前申込が安全です。
出典:クール・ネット東京「令和8年度 家庭における太陽光発電導入促進事業」
蓄電池|10万円/kWh・上限120万円が金額の柱
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 助成額 | 蓄電容量×10万円/kWh |
| 上限 | DR実証に参加しない場合:120万円/戸 |
| DR実証参加の加算 | +10万円(エネマネ・IoT機器を設置する場合は1台あたり15万円) |
| 主な要件 | 太陽光発電の設置、または再生可能エネルギー電力メニューの契約など |
| 機器 | SII登録機器(2026年10月1日以降の事前申込は令和8年度登録機器のみ) |
12kWhの蓄電池なら12×10万円=120万円で、ちょうど上限に到達します。
これが「補助金効率のよい容量は12kWh前後」と言われる理由です。
10月1日以降に事前申込をする場合は、SIIの令和8年度登録機器であることが条件に変わります。
秋以降に契約する方は、提案された機種の登録年度を業者に確認してください。
すでに蓄電池を設置済みの家がユニットを増設する場合は、6万円/kWh(DR実証不参加時の上限72万円/戸)の増設メニューがあります。
また、リフォーム瑕疵保険等に加入した場合の助成(1契約7,000円)も用意されています。
「うちは太陽光を載せられない」という家でも、再生可能エネルギー電力メニューへの切り替えが要件を満たす入り口になります。
太陽光なしで蓄電池を検討している方は、契約中の電力プランの確認から始めてください。
出典:クール・ネット東京「令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業」
V2H|大田区に区メニューはなく、都と国の二本柱
V2H(EVと家の間で電気をやり取りする充放電設備)は、大田区の住宅リフォーム助成の対象工事一覧に入っていません。
使えるのは東京都と国の制度です。
- 東京都:機器費・工事費等の1/2(上限50万円)。EV・PHEVを所有し太陽光を設置している場合は全額助成(上限100万円)に増額。二世帯住宅・共同住宅は対象外
- 国(CEV補助金):V2H充放電設備の補助が2026年7月17日に受付開始。原則、発注・工事開始前のオンライン申請が必要で、予算到達で早期終了の可能性あり
出典:クール・ネット東京「令和8年度 戸建住宅におけるV2H普及促進事業」/次世代自動車振興センター「V2H充放電設備の補助金」
4. 国の補助金の現在地とEV|DRは終了・いま使えるもの
国のDR補助金(最大60万円)は2026年5月に終了
SIIは公募再開を行う予定はないと公表しています。
「国のDR補助金は12月まで申請できる」「国+都+区で最大○○○万円」といった記載は、終了前の情報です。
現在の蓄電池の補助金は、東京都と大田区の組み合わせで考えるのが正解です。
出典:SII「DRリソース導入のための家庭用蓄電システム等導入支援事業」
いま使える国の制度|ZEH改修とCEV補助金
- 既存住宅のZEH化補助(ZEH+改修等):蓄電池を含む改修が対象になりますが、断熱改修とセットで行うことが前提の制度です。蓄電池単体では使えません
- CEV補助金:V2H充放電設備(2026年7月17日受付開始)とEV・PHEV等の車両購入補助が受付中です
EV(電気自動車)の補助金|大田区の独自制度はなし・都と国で最大185万円
「大田区 電気自動車 補助金」で調べている方も多いので、ここで整理します。
大田区にEV購入の独自補助はありません(墨田区の一律10万円のような区独自制度は、大田区には設けられていません)。
使えるのは次の2つです。
- 東京都(ZEV車両購入補助):2026年4月30日受付開始。メーカー・車種の評価に応じた補助額で、再エネ導入や充放電設備の設置による上乗せを含めEVで最大100万円。申請窓口はクール・ネット東京
- 国(CEV補助金):車種ごとに定められた補助額(EVで最大85万円程度)。都の補助と併用できます
EVとV2Hを同時に導入する場合、「都のZEV補助+国のCEV補助(車両)+都のV2H全額助成(上限100万円)+国のCEV補助(V2H)」という4段の組み合わせが理論上の最大構成になります。
出典:東京都「令和8年度 ZEV車両購入補助金 4月30日から申請受付開始」
5. 併用の実際|「単純な足し算」にならない3つのルール
東京都と大田区の助成は併用できます。
ただし、パンフレットの数字をそのまま足し算すると誤差が出るケースがあります。理由は3つです。
ルール①|東京都は「他の補助金を引いた経費」と比べる
東京都の蓄電池助成は、次の2つを比べて低いほうが交付されます。
- 対象経費(機器費+工事費・税抜)から国や区など他の補助金を差し引いた額
- 蓄電容量×10万円+加算額
一般的な価格帯なら②のほうが小さいため、区の20万円を受けても都の助成額は変わりません。
設置価格が極端に安い場合のみ、①が採用されて満額からずれる可能性があります。
ルール②|大田区は「実際の工事費」が上限になる
大田区の助成対象額は「標準工事費」と「総工事費用(税抜)」の低いほうです。
「安く買うほど区の助成額も下がる」わけですが、損をしているわけではありません。上の例なら、標準工事費どおり200万円で契約して20万円受け取るより、130万円で契約して13万円受け取るほうが、手元に残るお金は63万円多い計算です。
補助金の額面よりも「実質負担額」で比べる。これが大田区の制度設計を味方につけるコツです。
ルール③|大田区は「自己負担が助成額以上」であることが条件
大田区の助成には「他の助成制度等を併用した場合でも、助成額以上の自己負担額が発生すること」という要件があります。
都の助成を受けたあとの自己負担が区の助成額(最大20万円)を上回っていればよいので、太陽光・蓄電池の一般的な価格帯で問題になることはほとんどありません。
6. 申請の順番|大田区は「都も区も工事前」のダブル事前申請
多くの区では「都は工事前・区は工事後」ですが、大田区は違います。
東京都も大田区も、工事の前に申請が必要です。
| 制度 | 工事前にやること | 工事後にやること |
|---|---|---|
| 東京都 | 事前申込(原則、契約の前) | 交付申請兼実績報告 |
| 大田区 | 事前申込(仮申請)+着工前写真の提出 | 助成申請(本申請) |
実際の流れは、次の4ステップで考えると整理しやすくなります。
- 東京都の事前申込を出す(原則、契約前。クール・ネット東京へ)
- 大田区の事前申込(仮申請)を出す(着工前。工事前の現場写真を添付)
- 契約・着工〜工事完了・支払い(足場の設置も「工事開始」に含まれるので注意)
- 完了後、都の交付申請兼実績報告と区の助成申請(本申請・2027年3月19日まで)を提出
細かい時系列を補足すると、都の事前申込は「原則、契約の前」、区の事前申込は「着工の前」が基準です。
したがって「都の事前申込→契約→区の仮申請→着工」という順でも成立します。
とはいえ、見積もりが固まった段階で都と区の申請をまとめて済ませてしまうのが、抜け漏れのないいちばん確実な段取りです。
大田区の事前申込を忘れて着工してしまうと、いかなる理由でも区の助成は受けられません。
原則として事前申込後の工事内容の追加も認められないため、見積もりを固めてから申請するのが鉄則です(屋根工事のみ、足場を組んで判明した内容の変更が特例で認められる場合があります)。
なお、区の申請は委任状があれば受注した区内事業者による代理申請ができます。
書類の一部はメールでも提出できますが、署名・押印のある原本は窓口または郵送での提出です。
7. 業者に聞くべき3項目|大田区で失敗しない業者選び
ここまで見てきたとおり、大田区の補助金活用は「順番」と「機器の登録」と「業者の本社所在地」で決まります。
つまり業者選びの段階で、次の3項目を確認できるかどうかが分かれ目です。
| 業者に聞くこと | なぜ重要か |
|---|---|
| ①「東京都の事前申込と大田区の仮申請を、両方とも工事前に出す段取りにできますか?」 | 大田区は都も区も工事前申請。順番を外すと最大200万円分を受け取れなくなります |
| ②「提案機器はSIIの登録製品・JETPVm認証ですか?」 | 都の蓄電池助成は2026年10月1日以降の事前申込からSII令和8年度登録機器のみ。大田区もSII登録・JETPVm認証相当が要件です |
| ③「御社は大田区内に本社のある中小事業者ですか?区の助成の対象になりますか?」 | 区の20万円は「区内本社の中小事業者1社」の施工が絶対条件。支店では対象外です |
この3つに具体的に答えられる業者は、東京都と大田区の制度を日常的に扱っている業者です。
逆に回答があいまいな場合は、補助金の実務経験が少ない可能性があります。
マイリフォでは、対応エリアや設備の種類から業者を絞り込める検索フォームを用意しています。
大田区対応の業者を探す入口としてご活用ください。
大田区に拠点を置く業者もチェック
マイリフォの業者データベースには、大田区を拠点とする太陽光・蓄電池の施工会社が登録されています。
- トベシンエナジー(FCR株式会社・参考評価4.2)|公式サイトの会社案内で本社所在地を大田区上池台5-38-1としている施工会社。関東16店舗を展開しています
東京都全域で補助金申請のサポート実績が多い業者から相見積もりを始めたい方は、次の3社が候補になります。
8. モデルケースで試算|大田区でいくら戻る?
ここまでの制度を組み合わせると、実際にいくら戻るのか。
代表的な3つのケースで試算します(金額は税抜・概算です)。
| ケース | 設置内容・工事費 | 補助金の内訳 | 合計 | 実質負担 |
|---|---|---|---|---|
| A:太陽光+蓄電池セット | 太陽光5kW+蓄電池12kWh/380万円 | 都・太陽光60万円+都・蓄電池120万円+区20万円 | 200万円 | 180万円 |
| B:蓄電池のみ後付け | 蓄電池10kWh/200万円 | 都・蓄電池100万円(区は太陽光とセットが前提のため計上せず) | 100万円 | 100万円 |
| C:太陽光のみ | 太陽光4kW/130万円 | 都・太陽光48万円+区13万円(実費130万円×10%) | 61万円 | 69万円 |
ケースAが冒頭からお伝えしている「最大200万円」の中身です。
380万円の工事が、実質180万円まで下がります。
容量別の目安もまとめておきます(既存住宅・都+区の合計)。
| 太陽光 | 合計補助額 | 蓄電池 | 都の補助額 |
|---|---|---|---|
| 3kW | 60万円 | 5kWh | 50万円 |
| 4kW | 68万円 | 10kWh | 100万円 |
| 5kW | 80万円 | 12kWh | 120万円(上限) |
そして試算を見て気づいた方も多いはずです。
補助金の額は制度で決まっているので、誰が申請してもほぼ同じ。
最終的な支払額を左右するのは「設置価格そのもの」です。
複数社の相見積もりで設置価格を抑えることは、補助金を満額受け取ることと同じくらい、実質負担の圧縮に効きます。
参考までに、蓄電池の設置費用の相場と、都の補助を引いた実質負担の目安も載せておきます。
| 容量 | 費用相場(税抜) | 都の補助額 | 実質負担の目安 |
|---|---|---|---|
| 5kWh | 100〜140万円 | 50万円 | 50〜90万円 |
| 7kWh | 140〜180万円 | 70万円 | 70〜110万円 |
| 10kWh | 180〜230万円 | 100万円 | 80〜130万円 |
| 12kWh | 200〜260万円 | 120万円 | 80〜140万円 |
9. 大田区の補助金に関するよくある質問
10. まとめ|「区独自なし」で諦めるのがいちばんもったいない区
大田区の太陽光・蓄電池・V2H補助金のポイントをまとめます。
- 大田区に太陽光・蓄電池「専用」の補助はないが、住宅リフォーム助成事業で工事費用の10%(上限20万円)が戻る。「区独自なし」という情報だけで諦めない
- 金額の主役は東京都。太陽光5kW+蓄電池12kWhのモデルケースで都180万円+区20万円=最大200万円
- 国のDR補助金(最大60万円)は2026年5月に終了。古い「最大○○○万円」の数字では計画しない
- 大田区は「都も区も工事前」のダブル事前申請。区は着工前写真の提出必須・足場の設置も工事開始扱い
- 区の20万円は「区内本社の中小事業者」の施工限定。都の180万円は業者を選ばない。この使い分けを踏まえて相見積もりを組む
補助金の額は制度で決まっていて、誰が申請してもほぼ同じです。
差がつくのは、順番を間違えないことと、設置価格そのものを比較で抑えること。
この記事の内容と業者検索・一覧記事をセットで使って、大田区の制度を最大限に活かしてください。

太陽光発電アドバイザーより
大田区のご相談で多いのが、「区の補助金はないと言われたので、都の分だけで契約してしまった」というケースです。
着工してからでは、区の20万円はもう取り戻せません。大田区は事前申込がすべての起点になる区です。
見積もりの段階で「都と区、両方の事前申請を工事前に出せますか」と業者に聞いてみてください。
その一言に正確に答えられるかどうかが、補助金に強い業者を見分けるいちばん簡単な方法です。
編集長 田中

